この記事では、P-Maxを細かいテクニックとしてではなく、「どういう考え方で向き合うと理解しやすいか」という視点から整理していきます。
特に、広告を見る人の“意図”という軸で分けて考えると、判断がしやすくなるケースが多いため、その考え方を中心に解説します。
P-Maxは「全部入り」だから分かりにくい
P-Maxは、検索、ディスプレイ、YouTube、Discoverなど複数の配信面を横断して最適化される仕組みです。
これは大きな強みである一方で、「どこで・どんな人に・どんな文脈で」広告が効いているのかが見えづらくなります。
特に、これまで検索広告を中心に運用してきた場合、「このキーワードが良かった」「この広告文が効いた」という感覚が持ちにくく、
改善の手がかりを失ったように感じることがあります。
判断軸としての「ユーザーの意図」
こうした分かりにくさを整理する一つの方法が、「ユーザーの意図」で考えることです。
ここでいう意図とは、広告に触れた瞬間の心理状態や行動段階を指します。
例えば、すでに商品名やブランド名を知っていて検索している人と、
なんとなく関連動画や記事を見ている中で広告に出会う人とでは、期待している情報も反応の仕方も異なります。
意図が混ざると、学習も混ざりやすい
P-Maxでは、こうした異なる意図のユーザーが同じキャンペーン・同じ素材の中に集まりがちです。
すると、成果は出ているのに「なぜ成果が出ているのか」が分かりにくくなります。
この状態では、改善しようとして素材を変えた結果、逆に成果が不安定になることもあります。
原因が分からないまま触ってしまう、という状況です。
意図別に分けて考える、という整理
そこで一つの考え方として、「高い意図」「中間の意図」「低い意図」といった形で、
ユーザーの状態を大まかに分けて捉える方法があります。
これは厳密な分類というより、「今どの層が効いていそうか」を把握するための整理です。
高い意図:すでに探している人
ブランド名や具体的な商品名で検索する人、過去にサイトを訪れて再度検討している人などが該当します。
この層はコンバージョンしやすい一方、情報の分かりやすさや信頼感を強く求める傾向があります。
中間の意図:比較・検討している人
課題や用途ベースで情報を集めている段階の人です。
まだ決め切っていないため、事例や違い、選ぶ理由といった情報が反応に影響します。
低い意図:偶然出会った人
動画視聴中や記事閲覧中に広告に触れるケースが多く、「今すぐ欲しい」という状態ではありません。
そのため、売り込みよりも「何の話かが分かる」ことが重要になります。
なぜ分けて考えると判断しやすいのか
意図別に考えると、「どの層が成果を支えているか」「どこに伸びしろがありそうか」を冷静に見られるようになります。
例えば、全体のCPAが悪化していても、高意図層は安定しているケースもあります。
その場合、「全部が悪い」と判断するのではなく、
「低意図層で何が起きているのか」を切り分けて考えられます。
実務では“完璧に分けない”のが現実的
もちろん、P-Maxの仕組み上、意図を完全に分離することはできません。
重要なのは、完璧にコントロールしようとすることではなく、
「今、どの意図の話をしているのか」を自分の中で整理できているかどうかです。
その整理があるだけで、レポートの見方や、次に何を試すかの判断がかなり楽になります。
P-Maxを「触る」前に考えておきたいこと
P-Maxは強力ですが、万能ではありません。
成果が出ているときほど、「なぜ出ているのか」を考える余地を残しておくことが重要です。
意図別に整理して考えることは、そのための一つの補助線になります。
数字だけで一喜一憂するのではなく、背景を想像しながら向き合うことで、
P-Maxは少し扱いやすい存在になるはずです。