一般小売り業ECサイト
成果指標
- インプレッション: 390000 回
- クリック: 8000 回
- コンバージョン: 39 件
- CTR: 2.05 %
- CVR: 0.49 %
- CPC: 25 円
- CPA: 5128.21 円
- 広告費: 200000 円
広告クリエイティブ画像

運用概要・施策内容
ウェブサイト掲載用の広告運用概要と施策内容を、特定の情報を伏せて構成します。
広告運用概要
当社が実施している広告運用は、直近の期間において顕著な成果と同時に特定の課題を抱えています。
- 好調なリーチと効率性: 広告の表示回数とクリック数は、設定しているKPIを大幅に上回る水準で推移しており、広範なユーザー層へのリーチとトラフィックの獲得に成功しています。また、クリック単価(CPC)は目標の半分以下に抑えられ、獲得単価(CPA)も目標値から大幅な改善が見られるなど、運用効率は非常に良好です。月間のコンバージョン(CV)件数も目標の数倍を達成しており、「獲得の量」という点では期待を大きく上回る結果となっています。
- ROAS(広告費用対効果)の課題: 一方で、売上貢献度を示すROASは目標値に届いておらず、コンバージョン件数の増加が直接的な売上拡大に繋がりきっていない点が主要な課題として認識されています。これは、初期段階のコンバージョンが多く、実際の購入に至る「質の高い」コンバージョンへの転換が十分ではない可能性を示唆しています。
- P-MAXキャンペーンの活用: 主力としてGoogle広告のP-MAXキャンペーンを活用し、多様なクリエイティブとGoogleの機械学習による自動入札戦略を通じて最適化を図っています。
施策内容
上記の現状を踏まえ、「獲得の質」を向上させ、ROASを最大化するための施策を推進しています。
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ROAS向上とコンバージョン最適化
- 目標ROAS設定の適用: 現在はコンバージョン数の最大化に主眼が置かれていますが、今後は「コンバージョン値の最大化」を目標ROAS設定と組み合わせることで、より収益性の高いコンバージョンを優先的に獲得するようアルゴリズムを学習させていきます。最初は現実的な目標値から設定し、段階的に引き上げて運用を最適化します。
- カートからの離脱防止と購入への転換率改善: カートに商品が追加されたにもかかわらず、購入に至らないユーザーが多いことがデータから確認されています。この課題に対し、カート追加ユーザー向けの積極的なリマーケティング広告の強化、カゴ落ち対策の通知やメールの実装、ランディングページ(LP)や広告内で「今だけの特典」「数量限定」といった具体的な行動を促すクロージングメッセージの強化、さらに決済フローの簡素化や入力障壁の排除など、多角的なアプローチで転換率の向上を図ります。
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広告クリエイティブのA/Bテスト強化
- 効果的な広告文への集中: これまでの運用で、特にクリック率(CTR)が高く、かつコンバージョン率(CVR)も良好なパフォーマンスを示した広告文のパターンが存在します。これらの知見を活かし、「他では見つからない」「ここでしか手に入らない」といった限定性や独自性を強調した訴求を主軸に、広告文の改善を進めます。
- P-MAXアセットの継続的な質向上: P-MAXキャンペーンの自動最適化を最大限に活かすため、テキスト、画像、動画(特に10〜15秒程度のブランド紹介動画を最低1本)など、多様で質の高いアセットを豊富に提供します。Googleによる「低」評価のアセットは定期的に差し替え、継続的なA/Bテストを通じてターゲットユーザーに響くクリエイティブを追求します。
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ターゲティングおよびキーワードの最適化
- コンバージョン貢献度の高いキーワードへの集中: 過去のデータから、実際にコンバージョンに直結した検索キーワードを特定し、そのキーワードへの広告配信を強化することで、全体的な効率を改善します。
- 除外キーワードリストの戦略的更新: 獲得単価(CPA)が高かったり、購買意図が不明確であると判断されるキーワード(例: 「無料」「求人」など)は、アカウントレベルの除外リストに戦略的に登録し、無駄な広告費の消費を抑制します。
- ブランドキーワード戦略の見直し: 自社ブランド名での検索からのコンバージョンがP-MAXのROAS評価を過大にする可能性があるため、ブランド除外機能を利用し、P-MAXにおける純粋な貢献度を正確に測定します。同時に、ブランド検索向けには別途専用の検索キャンペーンを運用することで、より精緻な予算管理と効果測定を可能にします。
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デバイスおよび時間帯別の最適化
- 特定のデバイスタイプへの最適化: データ分析により、特定のデバイスタイプ(例: 一部のモバイルデバイス)が極めて高いコンバージョン率と低いCPAを示した一方で、月によってはそのパフォーマンスが急激に悪化する傾向が見られます。また、デスクトップデバイスからのアクセスはクリック率が低いものの、コンバージョン効率が大幅に改善した実績もあります。これらの傾向に基づき、効率の良いデバイスタイプ向けには専用の広告クリエイティブやLP最適化を行い、その他のデバイスタイプについてはLPの改善や、より購買意欲の高い時間帯に限定した配信など、効率改善のための施策を進めます。
- 曜日・時間帯別入札調整: 曜日や時間帯によってコンバージョン効率に大きな差があるため、特に効率の高い曜日や時間帯に予算配分を強化する入札調整を行います。逆に、コンバージョンがほとんど発生しない非効率な時間帯や曜日については、入札調整によって露出を抑制し、無駄な支出を削減します。
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キャンペーン構造と商品フィードの最適化
- ショッピング特化型P-MAXキャンペーンの拡大: ある期間に新設した、広告文や画像をあえて設定せずショッピング広告面に特化して配信するP-MAXキャンペーンが、非常に高いコンバージョン率と効率的なCPAを達成しました。この成功を受け、この新規導入キャンペーンへの予算配分を大幅に増加させ、既存のキャンペーンからの段階的な予算移行を進めることで、費用対効果の最大化を図ります。
- 商品フィードの徹底最適化: ショッピング広告のパフォーマンスの基盤となる商品フィードの質は極めて重要です。商品タイトルや説明文のキーワード最適化、高品質な商品画像(白背景や複数アングル)の用意に加え、ROASが極端に低い不採算商品はキャンペーンの対象から除外するなど、継続的なフィードデータの改善と運用を行います。
これらの施策を複合的に実施することで、広告運用の「量」と「質」の両面からパフォーマンスを最大化し、最終的な売上とROASの目標達成を目指していきます。
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