LINE広告は、日本における月間ユーザー数9500万人という圧倒的な利用者数を誇ります。そのため、LINE広告を活用することは非常に魅力的な広告手法と言えます。しかし、LINE広告の効果を最大限に引き出すためには、効果測定を行いながらPDCAサイクルを回していくことが重要です。
LINE広告を担当している人の中には、成果を確認する方法や効果測定のために必要な作業について疑問を持つ方もいるかもしれません。そこで、今回はLINE広告のコンバージョン計測について詳しく解説します。また、初心者の方には代理店や広告効果測定ツールの紹介も行いますので、ぜひ参考にしてください。
LINE広告におけるコンバージョン計測の重要性
LINE広告のコンバージョン計測では、ユーザーの反応がどのようにLINE広告に繋がっているかを把握することができます。具体的には、購入や申し込みなどのアクションを計測することができます。コンバージョン計測は、LINE広告の成果を直接把握できる数値ですので、しっかりと理解しておきましょう。
LINE広告における効果測定の重要性を以下の3つのポイントで解説します。
1. 費用対効果の高い広告を知るための全体的な数値把握
広告運用では、予算に制約がありますので、限られた予算の中で最大の効果を出すことが求められます。そのためには、効果測定を行いながら各広告の良い点や悪い点を把握する必要があります。例えば、コンバージョン数が多くてもCPA(コストパーアクション)が高すぎる場合は、改善の必要が出てきます。
効果測定はPDCAサイクルの”Check”(評価)に該当します。次のアクションの改善策作りには、効果測定の結果が貴重な材料となりますので、しっかりと把握しておきましょう。
2. 最適な改善策を導き出すための指標と数値の読み解き
効果測定の結果の指標と数値のつながりを正しく読み解くことは、最適な改善策を導き出すための近道です。例えば、コンバージョン数を増やすためにはどの施策を取るべきか、またコンバージョン単価を下げるためにはどの施策を取るべきかなど、効果測定の結果が重要な判断材料となります。
適切な方向性の施策を打たないと、結果を改善することはできません。効果測定の結果を正しく理解し、効果に直結する施策を考えていきましょう。
3. 幅広い打ち手の検討や実行を可能にする継続的な指標モニタリング
改善施策を行う中で、数値は日々変化していきます。コンバージョン数を増やしたい場合には、インプレッション数やクリック率、クリック単価などに注目することがあります。一般的な広告運用では、施策に連動した指標の動きをチェックし、実施した施策の効果を把握した上で、次の施策を考えるというプロセスを繰り返していきます。コンバージョン測定結果を継続的にモニタリングすることで、幅広い打ち手の検討や実行を可能にすることができます。
LINE広告のコンバージョン計測設定の手順全体像
LINE広告のコンバージョン計測をするためには、「LINE Tag」と呼ばれるコードを取得し、設置する必要があります。LINE Tagの計測設定の手順は大まかに以下の3ステップで行われます。
- LINE Tagの取得
- コンバージョン計測の設定(LINE Tagの設置)
- 測定結果の確認
具体的な手順については以下で詳しく解説します。
STEP1:LINE Tagの取得
まずはLINE Tagを取得します。LINE広告用のアカウントを作成すると、管理画面からLINE Tagを取得できるようになります。LINE Tagには「ベースコード」「コンバージョンコード」「カスタムイベントコード」という3種類があります。
STEP2:コンバージョン計測の設定(LINE Tagの設置)
取得したLINE Tagの各コードをコンバージョン計測を行いたいすべてのページに設置します。設置する順序や方法は、取得したコードの種類によって異なりますので注意が必要です。
STEP3:測定結果の確認
測定結果はLINE広告の管理画面のダッシュボードで配信の状況を確認することができます。また、パフォーマンスレポートとしてダウンロードすることで、さらに詳細なデータを見ることができます。
LINE広告のコンバージョン計測時に必要な「LINE Tag」の取得方法
ここではLINE Tagの3種類のコードの特徴と取得方法について解説します。
「LINE Tag」とは?
LINE Tagは、LINE広告の効果測定を行うために必要なコードです。LINE広告において計測したいページにLINE Tagを設置することで、ユーザーの行動を記録することができます。LINE Tagには「ベースコード」「コンバージョンコード」「カスタムイベントコード」という3種類があります。
「LINE Tag」の種類
LINE Tagには以下の3種類のコードがあります。それぞれの特徴と設置するべきシーンについて解説します。
ベースコード
ベースコードは基礎となるコードです。計測したいすべてのページに設置する必要があります。ベースコードを設置していないページは計測対象外となりますので、漏れがないように注意しましょう。ベースコードは広告アカウントごとに取得する必要があります。ベースコードの設置により、LINE広告経由の流入の把握やリターゲティング配信に利用できる「オーディエンスリスト」の作成も可能です。
コンバージョンコード
コンバージョンコードは、コンバージョン数を計測するために必要です。例えば、商品の購入や資料請求後に表示されるページに設置することで、コンバージョン数をカウントすることができます。ベースコードと一緒に設置します。
カスタムイベントコード
カスタムイベントコードは、特定の条件からオーディエンスを作成したい場合に使用します。ページを50%スクロールした時や滞在時間が2分以上の場合など、ユーザーの動向を指定して設定することができます。ベースコードと一緒に設置します。
手順1.管理画面を開く
LINE広告の管理画面を開きます。
手順2.タグをコピーする
管理画面のトラッキング(LINE Tag)のページで、ベースコード、コンバージョンコード、カスタムイベントコードをコピーします。コードの選択は手動ではなく、各コード名の右端にある「コピー」ボタンを押してコピーします。
LINE広告のコンバージョン計測方法の種類とメリット、デメリット
LINE広告のコンバージョン計測には複数の方法があります。以下では、LINE広告のコンバージョン計測方法の種類とそれぞれのメリット・デメリットを解説します。
LINE広告のコンバージョン計測の方法は2種類
LINE広告のコンバージョン計測には2つの方法があります。
手法1:LINE Tagをサイトに直接設置した計測
LINE Tagをコピーして計測したいページに直接設置する方法です。この方法は一般的でオーソドックスな方法と言えます。
手法2:GTM(Googleタグマネージャー)を使った計測
GTMを使ってタグを貼る方法です。GTMはタグを一元管理できるツールであり、多くの企業が利用しています。
手法1:LINE Tagをサイトに直接設置した計測
LINE Tagを直接サイトに設置する方法のメリットとデメリットを解説します。
メリット
コピー&ペーストの操作のみで済むため、簡単に設定できます。誰でも設置が可能です。対象ページ数が少ない場合に適しています。
デメリット
設置するページ数が多い場合、作業時間がかかります。広告アカウントごとにタグを発行する必要があるため、複数アカウントで運用している場合は作業が煩雑になります。設置したページの管理も煩雑になるため、ページ数が多い場合は避けた方が良いでしょう。
手法2:GTM(Googleタグマネージャー)を使った計測
GTMを使ってタグを設定する方法のメリットとデメリットを解説します。
メリット
HTMLに直接手を加えずにタグを管理できるため、便利です。GTMでタグをまとめることができるため、大量のタグの管理にも向いています。
デメリット
GTMは使い方を学ぶ必要がありますので、慣れていない人には扱いが難しいツールです。広告担当者のみで運用している場合は、GTMの扱いにつまずく可能性があります。
LINE Tagをサイトに直接設置する場合のコンバージョン計測設定方法
LINE Tagをサイトに直接設置する方法の手順を解説します。
手順1.トラッキング(LINE Tag)の画面を開く
広告マネージャーのトラッキング(LINE Tag)の画面を開きます。
手順2.ベースコードを設置する
ベースコードをコピーし、計測したいページのHTMLのとの中に貼り付けます。
手順3.コンバージョンコードを設置する
コンバージョンコードをコピーし、ベースコードの下に貼り付けます。
GTM(Googleタグマネージャー)を使った場合のコンバージョン計測設定方法
GTMを使ってタグを設定する方法の手順を解説します。
手順1.ベースコードを設定する
GTMを開き、新規タグを作成します。カスタムHTMLを選択し、ベースコードを貼り付けます。
手順2.コンバージョンコードを設定する
トリガーを作成し、コンバージョンコードを貼り付けます。トリガーにはコンバージョンの条件を設定します。
手順3.公開して計測を開始する
設定したタグを公開し、計測を開始します。
注意点
設定したタグは公開しないと計測が開始されないため、公開を忘れずに行いましょう。設定後はタグが正しく発火しているかを確認しましょう。
LINE広告のコンバージョン測定結果の確認方法
LINE広告のコンバージョン測定結果は、管理画面のダッシュボードで確認することができます。さらに、パフォーマンスレポートをダウンロードすることで詳細なデータを見ることができます。
手順1.パフォーマンスレポートを開く
広告マネージャーのレポートと計測の下にあるパフォーマンスレポートを選択します。
手順2.レポートを作成する
レポート内容や集計期間、集計形式などを設定し、レポートを作成します。
手順3.レポートを確認する
作成したレポートを確認することで、配信の状況や詳細なデータを把握することができます。
以上がLINE広告のコンバージョン計測と効果測定方法についての解説です。LINE広告の成果を最大限に引き出すためには、効果測定を行いながらPDCAサイクルを回すことが重要です。ぜひ、計測方法や結果の確認方法を活用して、効果的な広告運用を行ってください。